2019.10.25 『どっちのiが好きですか?』
“エロゲ開発への道~過渡編~”
第二回目の開発ブログ『過渡編』です。
前回の反響はあるのか無いのかわからないですが、少しでもどのように開発が進むのかという流れに触れていただくため、今回は各素材の発注について見ていきます。
なお制作における最大の難関はすでに越えている状況にありますが、ここからは終わりの無い体力勝負の作業が始まります。
エロゲを形作る素材集め
突然ですがみなさん、モ○スターハ○ターシリーズはプレイしたことがあるでしょうか? 私は一番ハマった2ndGの時にはプレイ時間が700時間を超えるほど遊びました。
――いや、なんでいきなりモ○ハ○の話?
モ○ハ○をプレイしていく上で、強力な装備を作るには貴重な素材が必要になります。
“宝玉”やら“天鱗”やらを集めるのに何度も何度も周回しますよね?
はいドン――!!
エロゲを作るのにも当然“素材”が必要になってきます!
―じゃあエロゲ作りの素材とは何よ?
大まかに説明すると、
・立ち絵
・背景
・BGM
・エロゲソング(主題歌)
・イベント絵
・シナリオ作成
etc……
ゲームの中身の制作について大まかにまとめるとこんな感じです。
エロゲという装備を作るためにはこれらの“素材”が必要になります。
ただこれらの素材、すべてが入手難易度が非常に高い素材なので、簡単には集まりません。
例えば背景やBGM、社内に担当者がいるメーカーなら入手難易度が下がるかと思いますが……。
HOOKSOFTの内部には担当がいないため、外部のプロフェッショナルの方の力をお借りします!
ただしプロフェッショナルの方々の作業期間を確保するためにも、シナリオに先立ち背景とBGMを発注することになります。
……これ、何気に難しいです。
なぜならシナリオは存在していないのに、決め打ちで発注することは、後々シナリオとの整合性が取れなくなってしまうというリスクがあるからです。
そんなことになれば、ゲーム内で使えなくなってしまうことに……。
なんてこと、実際にはありません!
我々もプロフェッショナルなので、全て計算した上で発注します。
(もしくはシナリオをチョチョイのチョイとイジれば万事解決という裏ワザも…!)
イベント絵についても制作順によっては、ラストシーンのCGが完成したのにシナリオはまだ完成していない…なんてこともよくある話!
でもこんな時も焦ることはありません、裏ワザでチョチョイのチョイ!
こうして少しずつ、エロゲ作りに必要な素材が集まっていきます。
とはいえ基本的に素材の発注については“自由”です。
自信を持って“これは良いものだ”と言えるものならば、正解はありません。
判断基準は発注者自身で構いません。
ナゼなら外部のプロフェッショナルの方々も、発注者側の意図がふわっとしていると何を作ればいいのかわからなくなる……という混乱を避けられるからです。
何が言いたいのかというと、メーカーの外も含め、たくさんの人が企画に携わり、全力を尽くしてくださっているということ。
体力勝負のパワープレイで素材を集めて集めて集めてエロゲは作られています!
みんな気になる主題歌、エロゲソング
ここまで素材の話をしてきましたが、一つだけ触れていない項目があります。
『エロゲソング(主題歌)』です!
歴代の名作と言われたエロゲには必ず名曲と言われるエロゲソングが付きものです。
そこそこの猛者の方々は、曲を聞いただけでエロゲのタイトル・内容がすぐに頭に浮かんでくると思います。
かく言う私もその一人です。
はいドン――!!
エロゲソングとは“エロゲの顔”であり“象徴”だ!
もちろん内容が良かったからこそ、曲が印象に残るということもあるでしょうが、そこは置いておいて……。
『AmenitysLife』 → 『Love Loading!!!』
『IxSHETell』 → 『オープニングセレモニー』
『Eスクールライフ』 → 『ミリオンタイムズ』
『どっちのiが好きですか?』 → 『僕らのWatercolor』
どの曲もそのゲームを象徴する一曲に仕上がっていますが、その中でも2つ、桜城なおがディレクションをしている『IxSHETell』と『どっちのiが好きですか?』について触れます。
――2つの曲へのこだわりは?
桜城『曲は印象に残ることが絶対。アーティストさんにライブで歌っていただけるような曲にしたいですね』
――2曲とも“櫻川めぐ”さんですが理由は?
桜城『ぼくが櫻川さんの声が好きだからですね』
職権乱用? それでいいんです!!
こだわりがあるからこそ、印象に残るエロゲソングが出来上がるんです!
(自分好みの曲を発注できるというのも、エロゲ作りの一つの魅力だと思います。)
以上が“エロゲ開発への道『どっちのiが好きですか?』~過渡編~”です!
今回は何人の方にご覧いただけたでしょうか?
ちなみに打ち切りというわけではなく、次回が“エロゲ開発への道『どっちのiが好きですか?』”最終章になりますので、最後までどうぞお付き合いください!