レア「ふぅーっはっはっはぁ!」
相馬(!?)
突然響いた声に思わず身構える。
レア「まんまとかかりおったな!」
建物に反響してわかりづらいが、すぐに屋根の上にいた声の主を発見した。
レア「妾の周りを嗅ぎ回ってる者がおるということで待っておったが……。なるほど、貴様がそうか」
屋根の上からこちらを見下ろすのは、うちの学園の制服を着た、態度はでかいが体格は小柄な女の子。
レア「ふん。しかし吸血鬼の回し者がどの程度かと思えば……貴様、ただの人間ではないか?」
なんでここで吸血鬼が出てくるんだ?
相馬「よくわからんが俺は獅堂相馬、人間だ。お前の名前は?」
レア「ふんっ、吸血鬼の回し者に名乗る義理はないわ!」
レア「まったく、このレア=シェリング=フォン=ヴォルフスブルクも軽く見られたものだな」
相馬「……はい、名前はレア=シェリング=フォン=ヴォルルルルルルン♪っと」
レア「うおぉい! 妾はそんなウキウキした名前ではないぞ! よーく聞け、ヴォルフスブルクだ!」
相馬「了解。というかしっかり名乗ってるよな?」
レア「にょわあっ!? 貴様、妾をだましたのか!?」