「……コーメイ、まだ起きてる?」
「……起きてますよ」
「緊張してるの?」
「それも、あります」
「それも……? じゃあ、それ以外にも何か?」
「そりゃあ、ほら」
「先輩と並んで寝てたら…… ドキドキして、なかなか寝つけないってもので」
「隣に並んで寝てるくらいで?」
「ええと、男っていうのはですね」
「女の子の体温とか息づかいとか、そういうものが」
「手を伸ばせばさわれるような身近にあると、 あっという間に興奮できるものなんです」
「特に、好きな人の場合は」
「……うん、それは女も同じ」
「だから、私も寝つけなかった」
「せ、先輩っ!? なにするんですか……っ!」
「なにって……」