SPECIAL
スペシャル

開発コラム develpment column

2017.11.03

第5回:マスターアップまであと……

書いた人:宅本うと

開発はマスターアップを間近に控え、最後の追い込みをしております。
この時期は
「とっとと終わらせて早くラクになりたい」
という気持ちと
「もっと時間が欲しい!」
という気持ちが入り混じるなんとも言えないカオスなメンタリティになります。


そんななか迎えるマスターアップの夜は
何とも言えない空気があります。

ウチはマスターディスクが工場に到着して生産作業に入った段階で
正式なマスターアップ報告をしておりますので、マスターデータ自体は当然夜に上がっております。
その最後の夜が私は結構好きです。

夜のうちにやっておく作業はマスターディスクを予備分含めて複数枚焼いて
これらがしっかり焼けているかを皆で確認する事です。
確認用のプログラムを走らせつつ手動でも進めていくのですが
基本的にはもう修正は出来ないので、ある種の達観があります。

自分の手から離れていく感覚といいますか…段々と第三者視点になっていくのを感じて
気だるさが残ります。

決して解放された感覚でも感動する気持ちでも感傷に浸るわけでもなくなく、かと言って
消失感ともまた違った不思議な感覚。

これが妙にクセになる。

この感覚に名前て無いのかな??
(「成仏感」が現状一番しっくり来てる)

ちなみに最後の夜はマスターディスクを見送りたいスタッフが
開発室に泊まって過ごします。
何かあったときに即座に戦闘モードに入る必要はありますが、おしゃべりしたり
出前を取ったりして時間を潰し、朝に開発室からマスターディスクが出ていくのを確認して
お疲れ様を言い握手を交わして解散になります。

ここ最近私は明け方に力尽き、昼頃ハッと起きると誰もいなくなっています。
ゆっくり眠らせてくれる皆の優しさに……涙。